メールマガジン第107号:「広島・江田島海軍兵学校の今」

2019年11月21日発行

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増 山 と し か ず メ ー ル マ ガ ジ ン

日本をもっと強くしなやかにしたい!

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11月21日は「インターネット記念日」だそうです。
このメルマガもそうですが、インターネットの普及によって
色んな情報を大勢の人へ簡単に広めることができるようになりました。

子どもの頃に想像もしていなかったような新しい技術から、
これからどのような世の中になっていくか楽しみでもありますね。

 

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■ 広島・江田島海軍兵学校の今 ■
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戦前、世界の海軍大国には、その国を代表する海軍兵学校があった。

イギリスのダートマス、米国のアナポリス、そして日本の江田島をもって“世界三大兵学校”と言われたという。

出張で広島に行った際、次のスケジュールまでの間、初めて江田島にある旧海軍兵学校を訪れた。
広島港から船とバスで小一時間、はるか遠くになった明治大正、そして昭和を感じる小旅行であった。

 

旧海軍兵学校は現在、海上自衛隊の第1術科学校となっている。
事前申し込みは必要なく、元海上自衛官のボランティアガイドさんと一緒に、一時間半校内を見学した。

近くの呉が大空襲で破壊され、広島に原爆が落とされたにも関わらず、この江田島の兵学校は無傷で終戦を迎えた。

それは、占領後この施設を連合国が宿舎に転用するために、あえて空爆しなかったという説が濃厚というが、私は現地に行って、英米の兵学校と戦前一貫して長く海軍同士が交流を重ねてきた歴史から、相手国に対する礼儀として空爆を避けていたような気がしてならない。

 

わたしはこれまで、靖国神社の遊就館や鹿児島の知覧特攻平和会館などを訪問してきた。

そこに展示してある、特攻隊員の遺書などを見るたび、当時の組織が若者にこの遺書を書かせるようなシステム、結果を作ったことに憤りを感じ、心が重くなるのを感じていた。

しかし、江田島は違った。

もちろん特攻隊員の遺書も展示されているが、そのほとんどは、明治維新からわずか50年で世界の大国ロシアを撃破した際の、慎重な長期的人づくりの歴史を見ることができるのである。

全国から心身健全な15歳の少年を集め、誘惑のない江田島で寝食を共にする。
時には外国人を交えて自由なる雰囲気の中で議論と訓練を行う気概を感じ、写真に写っている生徒たちの肉体のみずみずしさに感動するばかりであった。

良き意味でのエリート教育が生むものは、このような素晴らしい精神と肉体からであろうと感じた。

 

このような伝統があるにも関わらず、第二次世界大戦の開戦後は生徒数が大幅に増えた。

教育期間も短くされ、自由な校風もなくなり、軍の道具機関となっていくのであるが、唯一の救いは大本営が「英語教育は敵性語だから」と禁止を命じても、当時の井上成美学長は「世界を相手にする海軍士官が、英語一つもできないようでは話にならない」と断固拒否を貫いた話には救われた気がした。

このおかげで、海軍兵学校卒業生は、実社会で活躍する上で英語力が大きな武器になったという。

 

見学後、食堂で海上自衛隊の研修生と同じテーブルで食事をする機会を得た。

私は“海軍カレー”、彼らは“ラーメン”。

その日が土曜だったこともあり非番で、今から広島に遊びに行くとのこと。

目が輝いていた。
まだ若いから、しかたないか。

 

彼らには、旧海軍兵学校の歴史は正直重すぎるとのこと。

最高の難関校にして世界的にも有名な兵学校が、戦後閉校し学制改革に伴って、その卒業生が新学制度では短期大学卒業相当としてしか扱われなくなったことを知ると、それもある意味しかたないかと思ってしまう。

エリート教育とはなにか、だれに何を残していけるのか、いろいろ考えさせられるショートトリップである。

 

追伸

写真は、明治26年に完成したレンガ造りの校舎で当時の生徒館だ。

この建物は、旧海軍駆逐艦の平均的な長さと同じ全長144.8m。
陸上にいる間から、卒業後に配属される船での生活に慣れるためにこの長さにしたと言われている。

 

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