メールマガジン第109号:「『なつぞら』の十勝」

2019年12月19日発行

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増 山 と し か ず メ ー ル マ ガ ジ ン

日本をもっと強くしなやかにしたい!

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先日、南北の最低気温の差が40度を記録したというニュースを見て、本当に日本は縦に長い国だなあと感じました。
ニュースによると、これから冬本番になってくるとその差が50度にも達することがあるんだとか。

異常気象でもなんでもなくて、冬場はそういうものなんですよね、驚きです。

 

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■ 「なつぞら」の十勝 ■
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今年前半の、朝のNHK連続テレビ小説は、広瀬すずさんが主演の「なつぞら」であった。

 

広瀬さんの好演ももちろんであるが、最初から最後までその成長を見守った草刈正雄さんの演技が、開拓民として北海道・十勝に入植して辛酸な苦労をした人物の厚みというか温かみを表していて、北海道に縁を得た私としては、胸が熱くなるドラマであった。

 

先日、久しぶりにその十勝を訪れた。

 

用務は、科学の力で十勝の土づくりから見直そうというプロジェクトを先導するためである。
東京工業大学と帯広畜産大学が共同して、畜産と農業を科学の力でつなげて、今一度土地を豊饒(ほうじょう)にする、そんなプロジェクトを立ち上げるべく帯広へ向かった。

確かにドラマの舞台でも、かつては牧畜と農業は相互依存関係にあり、畑の飼料を食べる牧畜の糞(ふん)尿が、肥沃(ひよく)な農地の源でもあったのだ。

しかし昨今、飼料は海外からの輸入、糞尿は邪魔者として産業廃棄物扱い、畑には短期的な収穫増を求めて学肥料をまく。
この繰り返しをして土地の持続性が失われているのではないか、そんな思いでこのプロジェクトに取り組んでいるのである。

 

この話をはじめると、大学の数コマの授業となるのであるが、それはまたの機会に。

 

さて、飛行場から市内に向かうバスの中。

突然、「なつぞら」 の主題歌である「優しいあの子」(スピッツ)のメロディーが流れてきた。
そして、この曲に乗せて十勝のすばらしさや途中に通る幸福駅の由来など、観光ガイドもしてくれて、うきうきした気分になった。

 

このバスは、北海道のみならず日本の観光業界でも数々の先駆的な試みをして成功に導く「十勝バス」だと気づき、これまで日本全国ほぼ全ての空港を利用してきた私であるが、まさに一番ほっとするバスであった。

最近では、インバウンドの増加に合わせて、英語、中国語、韓国語でアナウンスするようになった空港連絡バスであるが、どれも無機的で愛想がない。また、日本人の観光客はあまり歓迎されず、インバウンドだけがもてはやされているようで、いつも少し悲しく感じていた。しかし、十勝バスは違っていた。

 

日本の地方都市に到着して、最初の交通手段の一つであるバスは、日本人外国人に関係なく、心に残るメロディーでお迎えをする。
こんなおもてなし、さすが十勝バスだと思った次第である。

 

地方における観光も、日本人を迎える目線も、どちらも忘れてはならない。

 

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