メールマガジン第92号:「水素社会の実現へ イノベーションとは非連続から生まれるもの」

2019年5月1日発行

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増 山 と し か ず メ ー ル マ ガ ジ ン

日本をもっと強くしなやかにしたい!

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ついに新元号「令和」の時代が始まりました。
みなさんにとって良き時代となることをお祈りするとともに、私も微力ながら努力します。

明日からG7環境大臣会合に向けての準備でフランス、ドイツへ。
環境技術特に「水素技術」を軸にどうエッジを利かせられるか奮闘中です!

 

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■ 水素社会の実現へ イノベーションとは非連続から生まれるもの ■
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日本の企業の強みは、「カイゼン」であるとよく言われます。

 

現場からの改善提案を基に、お客様のニーズを先取りして現場とすり合わせをし、そして製品を完成させる。
このサイクルで日本企業は大きな成長を収めてきたのは事実です。
例えば、家電製品はより小さくなり機能が追加され、しかも安くなりました。
そうして1980年代から90年にかけて世界を席巻していったのです。

これをイノベーションだと当時は皆錯覚していました。
そしてこの分野への研究投資に莫大な資金を投入し、日本企業同士でも熾烈な競争を繰り広げていたのです。

 

しかし、真のイノベーションは全く違うところから生まれました。
まさしくシリコンバレーのガレージから、コンピュータの中の仮想空間が生まれたのです。

例えばiPhone誕生によって、不要となった家電製品はおそらく30はくだらないのではないでしょうか。

 

私は、現在環境省の特別参与として、先端的な環境エネルギー技術をいかにして日本の地域に広げられるかを国際的な動向などを踏まえて先導する活動を行っています。
その観点から特に注目しているのが「水素技術」です。

現在、エネルギーの分野でもかつての家電と同じことが起きようとしています。
人類が火を発見して以降、木材、石炭、石油天然ガスと、基本的に炭化水素を中心に連続的な発展をしてきました。
そして唯一全くの革新的な技術が原子力です。

 

今話題の再生可能エネルギーは、原点回帰のエネルギーといっていいかもしれません。
日本は連続的な意味での改善に努め、世界で最も安定的で、信頼できるエネルギーネットワークを築いたと皆が思っていました
しかし8年前の東日本大震災や、昨年の北海道での大停電で必ずしもそうでないことを思い知ったのです。

 

一方、CO2削減も待ったなしの課題です。

現代社会にますます不可欠な電気をどうつくるか、そして貯蔵しづらい電気をどうやって貯蔵して、運ぶか、この点に向けての解決がないと、2050年にCO2を80%削減するという世界的な公約は成し遂げられないのです。

 

その意味で今、水素に注目しているのです。

一つの酸素と二つの水素で水ができるわけですが、この生成過程で生まれるエネルギーを電気に変えるのです。
水素を液体化し、貯蔵輸送して、空気中の酸素と結合させることでエネルギーを得るこの技術こそがまさしくイノベーションを起こす技術なのです。

 

実現したその時の世界を想像してみてください。
もはや、送電線は必要ありません。
地域に各家庭に液体水素があれば、そこでエネルギーは完結。
水素を作るのに再生可能エネルギーや原子力エネルギーを使えば、全くCO2はゼロです。
水素自動車や水素電車、水素船などが大幅に普及すれば、振動も音も少ない、快適な輸送手段が生まれる。
現在大幹線道路で渋滞や騒音排気ガスに悩む地域は一気に快適な場所に生まれ変わるでしょう。

 

元号も変わった今だからこそ2030年、2050年を見据えて、その社会から見える努力を少しずつ行うことが企業経営にとっても重要です。

 

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