『甦れ!中小企業魂』- 18号:中小企業と税

増山としかず事務所からのお知らせです。

日刊総合経済紙「フジサンケイビジネスアイ」の連載コラム、増山としかず の『甦れ!中小企業魂』の第18号の紹介です。
フジサンケイビジネスアイ様のご協力で当ホームページでも紹介いたします。

毎週水曜日に掲載されています。
フジサンケイビジネスアイは定期購読紙ですが、このほかに都内の一部ファミリーマートでも購入できます。

『甦れ!中小企業魂』第18号 (2017/10/04)
中小企業と税

9月はなにかと忙しく過ごしました。
決算時期を迎える中小企業のみなさんも、経費の集計や当てはめなどや、帳簿と請求書や領収書をにらめっこをしながらの毎日かと思います。
私の実家は中小企業で、そのような風景を年に何回も目にしてきました。
正直、数字をあとからいろいろ当てはめていく作業があまり生産的でないとの思いをもって霞ヶ関で働くようになり、その後、中小企業税制や会計基準などの改革などに携わってきたのです。

そして、2年前。中小企業を自ら設立して、企業コンサルティングなどを行うようになって初めて、「制度と実務」との狭間を実感するようになりました。
税務上の改正や解釈の変更などがいかに実務に負担を与えるものかということを。

例えば交際費の計上では、最近の税制改正で中小企業は交際費を年800万円まで全額経費として認めることとなりました。
交際費としての、経済の潤滑油的なプラスの役割を評価して、結果売り上げがあがり、利益が増えることで結果としての税収が上がる、企業版の成長戦略にプラスになるということなのでしょう。また、設備投資についての減価償却の考えた方も、内部留保された企業資金を生産活動のプラスになるような投資に向かうようにさまざまな優遇装置が拡充されています。

ただ、中小企業を資本金と従業員数で基本的に定義し、製造業と卸、小売サービス業だけで分類して、制度をつくることがそもそも無理となってきています。
製造業といっても大きな設備を抱え、海外との競争上からの受注確保のために最新の設備を常に導入しなければならない鉄工所と、最近の人手不足の中で従業員の確保、質の向上に苦労する飲食店とは交際費も減価償却もその持つ意味が異なってきます。

企業の経費計算をいかに簡素化統一化して、税制によるゆがみが実体経済に悪影響を及ぼさないようにするか、これが今後の中小企業税制の課題です。

簡単に言うと、中小企業税制はいろいろな要望団体の声を積み重ねて、あまりにも複雑怪奇でガラパゴス化となっているのです。大胆な定率(時にはゼロまたは全額)定額制の導入などが必要です。
そして税務処理に専門家は税金対策でなく、企業経営にもっとアドバイスができるようになれば日本の中小企業はもっと元気になります。
中小企業を税の苦痛から解放するそんな運動を起こすべきときです。