新型コロナウィルスを考える

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2020年2月6日発行

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ Vol.113

増 山 と し か ず メ ー ル マ ガ ジ ン

日本をもっと強くしなやかにしたい!

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連日、コロナウイルスの報道に目が離せません。
どうか、備えをして過信をなさらずに、十分お気を付けください。

 

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■ 新型コロナウィルスを考える ■
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中国の歴史観で有名なものとして“革命”がある。

天命によって、王朝が生まれる。
それは、徳を失った現在の王朝に命運が尽きる際、革命(天命を革める)が起きるとされた。

五千年以上の悠久の歴史を刻む中国であるが、その大半の王朝交代は、実はすべて疫病による民の疲弊、流民化が原因であった。

今回の新型コロナウィルスの流行は、その天命なのかもしれないと考えざるを得ない。

 

中世ヨーロッパで、人口の3分の1以上を奪ったペスト。
中国で蔓延していた疫病を、チンギスハン率いるモンゴル人の侵略によって、ヨーロッパにもたらされたものである。

また、日本でも天然痘、コレラ、ペスト、インフルエンザなどの感染症が、歴史上何度もその猛威を振るい、政治経済に大きな影響を与えた。

藤原一族が栄華を極める平安時代の基礎を築いた、藤原四兄弟。
この兄弟が、次々と亡くなった8世紀奈良時代・天平のパンデミックは、中国からの遣唐使により、もたらされた天然痘によるものである。

 

江戸時代には鎖国をして、海外からの疫病被害は比較的少なかったようであるが、唯一の窓口である長崎を経由して、赤痢やインフルエンザ、コレラなどが幕末に流行し、幕府政治の終焉に拍車をかけたともいわれている。

疫病対策は昔も今も変わらず、まず隔離、病状が悪化しないように栄養を与えて免疫力を高めて、自然治癒を待つしかない。

そして公衆衛生をしっかりしておくことが、急激な拡大を防ぐのである。

 

しかし、歴史上、そしてこれまでも、なぜ感染源の多くが中国となるのであろう。
仕事で何度も中国、しかも奥地まで行った経験をもとにいうと、衛生観念のなさと医師の社会的地位の低さが原因ではないかと考える。

では、公衆衛生の欠如はどこからくるのか。

これは、常に人口が多すぎると感じる中国では、多少?感染症で亡くなったとしても、かからなかった者が免疫力を高め、人間を強くし、生き残っていくという意識が背景にあると感じるのである。毛沢東が米国との核戦争を想定した際、「中国の最大の武器は人口である」と豪語したことと符合する。

 

そして、医師の社会的地位の低さ。

医師の年収は、IT企業などの年収にはるかに及ばない。
しかも労働環境は厳しく、社会からはサービス業の一種と認識される。

これでは、まともな人は医師にはなりたがらない。

また、その背景には中国での永年の“漢方”の考え方があるからではないか。

病は体の陰と陽のアンバランスから起きるのであり、人間の体も自然の一部である。
「病気でなく、病人をみるのが漢方の極意」という。

そのような考えが基礎にあると、病原体を分離し、隔離して、撃退するという発想には、なかなかたどり着かないのではないか。

 

巨大な龍となった中国に、公衆衛生の必要性、個人の権利の価値を尊重する。

そんな風土を確立することが、パンデミックを防ぐ道である。

 

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