困っている時はあえて遠くをみる姿勢を
増山としかず事務所からのお知らせです。
昨日、6月7日(水)から日刊総合経済紙「フジサンケイビジネス
毎週水曜日に掲載されます。
フジサンケイビジネスアイは定期購読紙ですが、このほかに都内の一部
この度、フジサンケイビジネスアイ様のご協力で連載コラムを増山と
紙面と合わせ、ぜひご覧ください!
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これからもよろしくお願いいたします。
『甦れ!中小企業魂』第1号 (2017/06/07)
困っている時はあえて遠くを見る姿勢を
日本の経済基盤である中小企業に光を当てて、もっと元気になってもらうための方策などを一緒になって考えていきたいと思います。少子高齢化、マーケットの激変、後継者難、海外市場、外国人への対応など、これまで60ヶ国以上を訪れ、工場見学1000件以上の経済産業省での経験、日本全国を行脚した経験を踏まえて、中小企業を元気にする処方箋を提案していきます。
アメリカ人には、開拓者魂があります。逆境を変え創意工夫で新天地を目指す魂です。イギリス人は、ユーモアと気品を持つ紳士の魂。フランス人ンは、理性と自由なエスプリ魂。ならば日本人は何か、それは中小企業魂です。武士道だという人もいますが違います。日本の元気の素は中小企業魂で、日本人のDNAに深く刻まれています。取引先や上司から無理難題をいわれても笑顔で、創意工夫をして乗り越える、そして求められる以上の結果を出す、そんな精神です。
この精神で明治の近代化から戦後復興、リーマンショックや東日本大震災をも乗り越えてきました。中小企業こそが、日本を韓国や中国とは異なる柔軟で強い産業構造にしてきたのです。今、この精神が危ない。2009年に全国420万社あった中小企業が14年には380万社にまで減少しました。数だけではなく特に深刻なのは中小企業魂が蝕まれていることです。わが子に事業を承継させる自信がない、取引先もあり、何とか頑張っているが突然ぷっつりと倒れて廃業する。こんなケースが地方で数多くおきています。銀行は、これまでの過剰融資や貸しはがし、また、昨今の金融マニュアル至上主義で、相談に乗ってくれても、リスクを張って守ってくれる担当者が少ない。そんな声があふれています。
一方で、商工会議所、商工会、そして地元信用金庫、信用組合などが、中小企業を強くすることこそが地域を元気にすることだと気づき、地域の壁を取り払って連携しています。カギは、地域に根ざしながら、地域を超えること、地域だけを見れば、アーケットはどんどん小さくなります。隣の町そして東京、さらには外国をどう取り込むか、地域を超えていく必要があります。事業承継も同じです。東北の事例です。老舗の漬物企業が事業承継先を探していましたが、近隣のライバル企業には譲りたくないという思いがあった。そんな中、東京の信用組合と地元の金融機関が連携して、東京の漬物会社を紹介、事業承継が実現しました。困っているときにあえて足元でなく遠くを見る、そんな姿勢が大事です。