老舗企業とベンチャー企業 成長のツボとコツ

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増山としかず事務所からのお知らせです。

日刊総合経済紙「フジサンケイビジネスアイ」の連載コラム、増山としかず の『甦れ!中小企業魂』の第2号の紹介です。
フジサンケイビジネスアイ様のご協力で当ホームページでも紹介いたします。

毎週水曜日に掲載されています。
フジサンケイビジネスアイは定期購読紙ですが、このほかに都内の一部ファミリーマートでも購入できます。

『甦れ!中小企業魂』第2号 (2017/06/14)
老舗企業とベンチャー企業 成長のツボとコツ
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 ある外国の調査によると、世界主要56ヶ国で、200年以上存続する老舗企業は5586社あり、上位6社までを日本が独占し、全体の56%が日本勢で占められているとのことです。
2位以下はドイツ、オランダ、フランス。日本は、奈良時代から建設業、旅館業、酒製造業、刃物製造業など、幅広い業種の企業が存在しています。まさにこの点が、アジアで唯一、早期に近代化を成し遂げた基盤です。しかしながら、この老舗企業にも危機が迫っています。

マーケットの変化、従業員の確保、事業承継等です。老舗企業にとり、変化は当たり前で、対応する術は身に付けています。①企業のビジョン、ミッションの明確化(家訓や遺言書という揚合もあります)②相続人の明確化、補佐役との明確化③分家の活用④外部からの登用(婿養子を含む)⑤早期引退の制度 (押し込め隠居)などです。

相続人の明確化で、京都の老舗企業間で行われていることは、後継者を同じ京都のオーナー老舗企業に預け、大学を出て就職させてそこで基礎と経営学を学び、人間として磨き、家業に戻る仕組みが確立していることです。この仕組みは、トヨタの関係企業間でも、あるいは本社との関係でも行われています。日本企業が今後、アジアの中で輝いていく秘訣は、老舗の仕組みのように皆で人を育てるノウハウにあります。老舗と正反対なのがベンチャー企業です。仕事がら、ベンチャー企業支援に携わり、ベンチャー企業を表彰するコンテストの審査委員などもしました。その際に実感したことは、プレゼン大会で合格するには法則があるということです。

時間内にプレゼンをきちっと終えること。実物試作品をもって説明することの2つです。ベンチャー企業の人は、たくさんのアイデアと想いがある。それゆえ与えられた時間を大幅に超過することが往々にしてあります。しかし、多くの説明を聞く側からすると、すべてが素晴らしく聞こえて、判断がつかなくなります。おそらく、融資や出資をする側の人もそうでしょう。その中で、時間管理がなされた説明は、すがすがしく、管理能力が極めて高く聞こえます。出資する側から言えば、この管理能力がベンチャー企業に最も必要なことです。加えて、説明をより明確にするには、実物が必須です。プランをパワーポイントにしただけでなく、模型、試作品、あるいは紙芝居でもいいので、手づくり感のある「もの」が必要です。そして最近、大事だと思うことは、男女の組み合わせです。米のシリコンバレーでは、パーティーで人脈と支援者が決まると言われています。その際必ず、ジーンズにニットのベンチャー創業者の横には、異性の事業パートナーがいます。社会は男性と女性で成り立っています。双方の視点に立つビジネスでないと大きく成長しないのです。
この男女のカップルこそが、数多くあるべンチャープランの中で、覚えてもらえる秘訣でもあります。

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